治療について
当院では「手当てによる整体法」と「一般的な整体法」を併用して治療を行っております。
「手当てによる整体法」は、外から見るとただ手で触れているだけのようですが、施術者は相手の身体呼吸の動きを感じながら集中(同調、傾聴)しています。そして歪みにより停滞した呼吸の動きを回復させるよう努めています。動きの回復とともに歪みも治療され、体液循環なども改善する効果があります。
全身は膜(ファッシャ)の連続体であり1つのものとして繋がっています。
膜で1つに繋がっている体のどこかに歪みや緊張が存在するとその張力は全身に影響します。体はそれに対し自ら代償的な歪みや緊張をつくることによって全体のバランスを補正し日常生活の動きや負荷に対応しようとします。
骨、筋肉、神経、血管だけではなく脳や内臓なども、膜や膜の間を流動している体液(間質液)に包まれて浮かんでいるような状態ですので膜が緊張するとともにこれらすべての動きが小さくなり体液循環や細胞代謝に悪影響を及ぼします。
「一般的な整体法」では、歪みに対し外から力を加えて元の位置に戻すという方法が主流です。当院においても「一般的な整体法」を併用しておりますが、長期的に治療を続けてもより安全で、心理的にもリラックスして受けていただけるように工夫して施術をしております。
当院の整体治療は、お子様からご年配の方まで幅広い年齢層の方々に安心して受けていただいております。
また、施術を通じて「一人一人の身体の状態や癖」を把握した上でのアドバイスも行っておりますので、普段の暮らしの中で気になる作業姿勢や症状がございましたら、ご相談ください。
治療の目標
・歪みによって失われている組織の動きを復元すること
・呼吸の波動を全身の組織にいきわたらせ体液循環を改善させること
・細胞の自然本来の働きや自然治癒力を回復させること
・柔らかさと力強さを兼ねそろえた、弾力性のある心身を目指すこと
治療の目安
・急性期(炎症期)の場合:
急性期で症状が強く辛い方は、なるべく日にちを空けずに2~5回続けて治療を受けられたほうがよいでしょう。
(初診の方には、3回分の治療をセットにした回数券をご用意しております。)
・慢性的な症状でお悩みの場合:
毎日同じところに痛みを感じる方は、1週間に1度のペースで定期的に治療を受けたほうがよいでしょう。
また、疲れたときなどに周期的に症状が現れる方は、2~3週間おきに治療を受けられるとよいでしょう。
いずれにしても、慢性的な症状をお持ちの方は、からだの歪みを多く持っている方でもありますので、根気よく治療を続けてください。
ご自宅でのエクササイズや養生法なども、積極的に行うように心がけてください。
継続的な治療の効果は症状を改善するばかりでなく、体質の改善につながり、病気にかかり易い素因を除いてくれます。
定期的な治療は病気や怪我の予防につながり、健康管理の医術としてその真価を発揮します。
・「歪み」について:
当院では「歪み」を下記(1)と(2)の複合的なものとして捉えています。
(1)見かけ上の骨格などの位置の異常。
例えば、「右の骨盤が左と比べて上がっている。」
(特徴として視覚的にも左右差があり確認しやすい)
(2)組織(関節、靭帯、筋肉、隔膜、縫合など、、)の動きの異常。
a. 関節可動域の異常。
例えば、「右の膝が90度までしか曲がらない」
(角度計や鏡などを使うと視覚的にも認識しやすい)
b.身体の中で全身に伝わっている身体呼吸運動の異常。
(軽い触診で感じ取ることが出来るもので、一般的には認識しづらい。)
(1)と(2)のaは、医学的に一般的に認識されている歪みです。
若い人ならば治療や毎日のストレッチや筋力トレーニングなどで改善することが期待できます。年齢とともにある程度姿勢が崩れたり、関節の変形などが進んでしまうとなかなか改善は難しくなってきます。しかし老化の進行を遅らしたり、症状を管理していくということを目標として定期的な治療やストレッチや筋肉トレーニングに励むことが望ましいと考えます。
(2)のbは、全身に伝わる身体呼吸の動きが歪みにより伝わりにくくなっている状態です。
全身は膜(ファッシャ)の連続体であり1つのものとして繋がっています。膜で1つに繋がっている体のどこかに歪みや緊張が存在するとその張力が全身に影響するので体全体で代償的な歪みや緊張をつくりだしバランスをとろうとするのです。
また、膜の間を流動している体液(間質液)とともに骨や筋肉、神経、血管がさらには脳や内臓が包まれて浮かんでいるので膜の緊張とともに体液や骨や筋肉などこれらすべての動きも悪くなり循環や代謝に悪影響を及ぼします。
・全身に伝わっている身体呼吸の波:
身体の内部には、(受精した瞬間から始まり死まで続く)まるで引いては寄せる波のような身体呼吸運動があり全身に波及している。
またその波のような動きが体液(血液、リンパ液、間質液など)の循環をコントロールしています。